
展示会レビュー|TECHNO-FRONTIER 2025
開催期間: 2025年7月23日~7月25日
会場: 東京国際展示場(ビッグサイト)
本展示会は3日間にわたり、メカトロニクス統合、電子、電源、EMC技術に焦点を当てたアジアを代表する先端技術プラットフォームです。
TECHNO-FRONTIER 2025は盛況のうちに終了しました。 MICROTESTは本展示会で、多くの自動車エンジニアとともに車載大電力インダクタの設計と技術について意見交換を行いました。特にEV駆動システムや車載電源において、インダクタの高電流下での磁飽和電流および温度上昇特性は、システム効率、熱管理、信頼性に直接影響します。自動車メーカーからは、高出力用途において磁飽和電流と温度上昇電流の検証・測定が非常に重要であることが強調されました。インダクタの飽和電流を超えると、インダクタンスが急激に低下し、電流波形の歪みや共振故障を引き起こす可能性があり、インバータやパワーモジュールの過負荷、さらには電子制御システムの異常につながるおそれがあります。また、温度上昇電流は、インダクタの長時間運転下での熱的限界を示し、信頼性と寿命を評価する指標です。高電流での長時間運転は過熱を引き起こし、絶縁材料の劣化や磁性材料の性能低下を加速させ、パワー素子の熱破壊につながり、最終的に車両電源システムの安定性や寿命に影響を及ぼします。
展示会では、MICROTESTは大電力インダクタ磁飽和/温度上昇電流測定ソリューションを展示しました。インピーダンスアナライザにDCバイアス電流源を組み合わせたシステムは、業界唯一、最大640AのDCバイアス電流をサポートし、100Hz~10MHzの周波数応答でインダクタの磁飽和電流と温度上昇電流を精密に解析できます。周波数応答曲線により最高動作周波数を評価し、飽和/温度上昇電流のスキャン解析も可能です。
さらに、MICROTESTは最新世代の高精度パワーアナライザ 7140も展示しました。100階諧波分析と±0.05%の超高精度測定をサポートし、独自にバンドパス/ハイパスフィルタ表示機能を搭載。エンジニアは特定周波数帯の信号を直接観測でき、特にスイッチング電源設計の解析に最適です。AIサーバ分野では、高性能スイッチング電源が高速スイッチング動作や高周波ノイズを伴うため、従来の測定手法では解析が困難ですが、7140のハイパスフィルタにより低周波成分を除去し、対象の高周波信号に集中して解析できるため、どの周波数帯の干渉が電源品質やシステム安定性に最も影響するかを特定できます。
MICROTESTは今後も、精密かつ包括的なテストソリューションの提供に注力し、車載電源、AI、再生可能エネルギー分野の顧客とともに、将来の高出力・高周波部品検証の新しい標準を確立していきます。

