2-in-1 トランス統合試験システム
Low Voltage+Safety

MICROTEST2-in-1トランス統合試験システムは低電圧電気試験と安全試験を統合します。

トランス・メーカーは、限られた人員と工場スペースで、トランスの電気的品質をワンストップで総合的にテストするために、2in1トランス・テスト・システムを選択することができます。

低電圧電気検査：

トランスの低電圧電気特性のテストが検出できます。

インダクタンス/リーク/巻線比/直流抵抗/交流抵抗/バランス/静電容量/ピン ショート

安全規格の耐圧試験は下記の試験項目：

AC耐電圧、DC耐電圧、AC漏れ電流、DC漏れ電流、絶縁試験電圧、絶縁インピーダンス

自動平衡ブリッジ測定法によって、4線式測定でDCR（直流抵抗）を測定します。

トランス巻線の各相のDCR値を確認し、トランスの導通回路に接触不良/はんだ付け不良がある可能性があります。

トランスにおいて、ターン比は重要なパラメータです。
理想的には、入力電圧と出力電圧を比較することでターン比を求められます。しかし、多くのパラメータが影響するため、ターン比を検出する方法はいくつか存在します。

巻線間の絶縁が十分であることを確認するために、静電容量を測定します。

トランスの巻線には分布静電容量が含まれており、通常は巻線間に分布しています。
静電容量は等価回路において、ある巻線から別の巻線への静電容量として表されます。
CsおよびCpは、等価回路中の直列および並列の等価静電容量です。
D値は交流抵抗と静電容量の比率であり、D値が低いほど良好とされます。

LCRバランスブリッジによる漏れインダクタンス試験
試験機器がトランスの一次巻線に接続され、二次巻線が開放状態の場合、試験結果は一次巻線のインダクタンスLpに漏れ電流が加わった値となります。

→ 試験機器内部の漏れはトランスの二次巻線を短絡している必要があります。
理想的な二次巻線が短絡状態の場合、二次巻線の電圧は0Vとなり、一次巻線の両端の電圧も0Vになります。
このとき一次巻線から測定されるインダクタンスが実際の漏れインダクタンスとなります。

安全規格の耐圧試験は下記の試験項目：

AC耐電圧、DC耐電圧、絶縁試験、漏れ電流

AC耐電圧試験とDC耐電圧試験をしたの長所と短所は何ですか？

• AC耐電圧試験

ほとんどの被測定物にはAC電圧試験では満たされないような小さな浮遊容量が含まれており、その浮遊容量に連続した電流が流れます。

長所

• AC耐電圧は実例に近いので、正負の極性テストが可能です。
• AC電圧試験では、製品自身の浮遊容量を飽和させないため、瞬間のImpulse currentが発生せず、試験後に製品を放電する必要がありません。

短所

• DUTの浮遊容量が大きい場合や容量負荷の場合で生まれた静電容量の電流が実際の漏れ電流よりも大きくなります。
• DUTの浮遊容量によって必要となる静電容量電流に対応するため、測定器の出力電流は直流耐電圧試験の場合よりもはるかに大きくなり、試験機のリスクが高まります。

• DC耐電圧試験

DC耐圧試験を使用すると、対象物にそれ自体の小さな浮遊容量が充填されるため、浮遊容量が充填されると直流電圧試験による静電容量電流はゼロに近くなります。

長所

• DUTは自身の浮遊容量で満たされているため、DC耐圧試験後には実際のリーク電流のみが残り、DC耐圧試験を利用することで対象物の実際のリーク電流を明確に調べることができるのです。
• 測定器の電流容量がAC耐圧試験に必要な電流容量よりも小さいです。

短所

• テスト電圧はゼロから始まりゆっくりと上昇することです。
• DUTの浮遊容量が大きいほど、直流電圧のクリープ時間が長くなり、1回ごとの電圧上昇が小さくなるため、充電電流が大きすぎると誤判定しやすくなります。
• DC耐圧試験後に放電が必要なことです。
• 単一極性の場合はDC耐圧試験できます。

耐電圧試験時間

耐電圧試験中の試験電圧は、被試験物（DUT）の条件に基づいて設定されます。試験電圧が低すぎると、絶縁材料の欠陥を検出できない可能性があります。逆に、電圧が高すぎたり試験時間が長すぎたりすると、材料に永久的な損傷を与える恐れがあります。

通常は安全規格に基づいた設定が行われます。

計算式 → 試験電圧 ＝ DUT推奨電圧 × 2 ＋ 1000V

例：DUT標準電圧 240V → 試験電圧設定：1480V

テスト時間短縮の一般的な方法

ほとんどの製品のテスト時間は60秒です。1つの製品に複数のテストがある場合、多くの時間がかかり、生産ラインの効率が低下します。そのため、生産ラインでは通常、テスト時間を1〜2秒に短縮し、テスト電圧を10％〜20％高く設定します。

絶縁抵抗試験について

VDEおよびTÜVなどの安全規格では、耐電圧試験（Hi-pot試験）を実施する前に、特定の製品に対して絶縁抵抗試験の実施が義務付けられています。これは、耐電圧試験によって絶縁が損傷することを防止し、製品の安全性を確保するための重要な検査工程です。

絶縁抵抗試験では、被試験物（DUT）の両端子間の電気抵抗を測定し、その値によって絶縁性能を評価します。一般的に、絶縁抵抗は1MΩ以上が求められています。

一方、耐電圧試験は漏れ電流を基準に合否を判定する試験であり、絶縁抵抗試験とは異なる評価方法となります。

このように、絶縁抵抗試験は製品の品質と安全性を保証するために欠かせない検査項目です。

絶縁抵抗試験の必要性について

絶縁構造の性能確認を目的として実施されます。
高品質な材料を用いることで、絶縁構造はより高い絶縁抵抗率を維持することが求められます。

特に、絶縁材料はスイッチの感電防止機能を確実に保証する必要があります。
また、耐熱性や絶縁性といった信頼性試験をクリアできる絶縁構造であることを確認することも重要です。

絶縁抵抗試験の重要性として、製品の組み立て前に、IQC（受入検査）においてスイッチ、トランス、抵抗器、コンデンサ、インダクタ、プリント基板（PCB）、配線およびケーブルなど、すべての構成部品に対し絶縁抵抗試験を実施し、製品の品質確保を徹底しております。

漏れ電流試験について

→ 微小な交流漏れ電流の測定

被試験物（DUT）は微小な寄生容量を有しており、この特性により抵抗を介して漏れ電流が発生します。コンデンサは交流電圧下では抵抗成分として作用するため、試験結果には試験器内部の漏れ電流も含まれる可能性があります。

DUTの漏れ電流が低い場合は、寄生容量、試験周波数、および印加電圧の影響を十分に考慮する必要があります。

アーク検出について

絶縁材料の表面または内部は、高電圧試験中に放電を起こすことがあります。これは絶縁性能の低下によるものであり、被試験物（DUT）に一時的な断続放電が発生する場合があります。

この一時的な放電は漏れ電流では判別できないため、耐電圧試験器は試験電圧や漏れ電流の変化率に基づいて不良品を判定します。

アーク試験は定数的な試験ではなく、幾何学的な特性を持ちます。また、検出は検出器間の配線のインピーダンスや静電容量の影響を受けます。電流の変化率がアーク検出に大きく影響を与えます。

標準付属品

Power Cord
フィクスチャー  (F7721)
フットスイッチ(F522010)
高圧テストリード
リモートケーブル

オプション付属品

PC Link ソフトウェア
ケーブル (RS-232)
フィクスチャー (F7721-D)